2023年1月、未曽有の物価高騰のなか、ナショナルセンターの垣根を越えて16の個人加盟労組(約300名の非正規雇用労働者が所属)が集まって、非正規春闘実行委員会は緊急始動しました。
23春闘では、「一律10%」の賃上げ要求を掲げて36社と交渉し、約半数の16社で賃上げを実現しました。ABCマートではパート約4千人の6%賃上げを、ベイシアではアルバイト約9千人の5.44%賃上げを実現しました。また、カツ丼・とんかつチェーン「かつや」の都内店舗で時給100円(8.9%)の賃上げ、回転寿司チェーン「スシロー」の都内店舗で時給200円(17%)の賃上げなど、店舗単位の交渉では大幅賃上げも実現しています。
24春闘は、2回目の非正規春闘となりましたが、117社に要求提出をして、約70社から有額回答がありました。交渉規模を広げ、過半数から有額回答を引き出せたことは、非正規労働者による賃上げ交渉が可能であることを示した成果であると考えます。その一方で、サービス業を中心に業績不振があったり、昨年賃上げしたことで今年は据え置きにされたりと、交渉状況が厳しいところも一定数あります。全社会的にも賃金が仕事に見合っていない、物価高騰に追いついていないという状況は変わっていません。また、保育、介護などのエッセンシャルワーカーの賃上げは進んでいません。
そこで、25春闘では、非正規春闘実行委員会の規模をさらに広げて、公務非正規やケア産業における春闘へと展開していきます。
非正規春闘実行委員会は、今後、より幅広くユニオン・労組が連帯し、より多くの非正規労働者が共に闘うことで、非正規労働者の大幅賃上げを目指します。
非正規労働者の賃上げに共に取り組みたいというユニオン・労組の皆さんは、ぜひ当実行委員会へお問い合わせください。
また、労働組合には所属していない(または、所属している組合が機能していない)が、勤務先企業と賃上げ交渉をしたいという方は、ぜひ当実行委員会へご相談ください。非正規春闘実行委員会に参加している各地の労組の相談員がご相談をお受けします。